YES for ESD(Youth and Educators’Summit for Education for Sustainable Development)

プロジェクトの概要

YES for ESD 2012 プレゼンテーション YES for ESD 2012 プレゼンテーション

YES for ESD の取り組みは、以下の三つの要素によって構成されています。

①ユネスコの推進するESD の理念の下、毎年、テーマを設定し、国際会議を行います。

②参加校には、長期的な学習活動が求められます。その場かぎりの交流ではなく、それぞれの地域、学校で調査したことをもとに議論するからです。

③YES for ESDにおける公用語は英語となります。YES for ESD は、2010 年から2012 年まで、フィリピンのカラパン市で実施しました(会議以外の交流を含めて期間は1 週間)。2013 年は、7 月7 日~12 日まで、本校で実施しました。

取り組みのねらい・目標

YES for ESD は本校の国際交流事業を具体化したものです。そこでは、①地球規模の問題に対する国際システムの理解、②人権、民主主義の理解と促進、③異文化理解、④環境教育、以上の4つの分野についての理解を深めることを目標としています。

達成度

最大の成果は、ユネスコスクール加盟以前から本校が展開してきたさまざまな学習活動をユネスコスクールの理念に基づいて再分節化することができたことである。それは大きく二つある。一つは、総合学習の発展的学習として国際交流事業を位置づけることができたことである。生徒の側から見れば、YES for ESDは、総合学習で学んだことをさらに実践的に学び直す場となっている。もう一つは、それまでともすれば、アラカルト形式でなされていた総合学習カリキュラムを、中学1年から高校2年までの一貫した学習活動として、系統性をもたせることができたことである。

参加・連携・協力団体など

パートシップ締結校として、Daejeon Noeun High School、Busan International High School(以上、韓国)、Mattayom Wat Makutkasat School、Yothin Burana School(以上、タイ)、Divine Word College of Calapan、City College of Calapan(以上、フィリピン)である。

対象分野

文化の多様性、子どもの権利、平和の文化の担い手としての若者、森林保護、家族という視点を通してESD 理念の強化をする、経済的貧困とフェアトレード

手法

プレゼンテーションの練習、テーマについて理解を深めるために、ワークショップ、フィールドワーク、インタビュー、奈良女子大学との連携に基づいた講義の実施および調査方法の精査など

主な対象者

中学1 年生~高校2 年生
参加人数 57 人

実施期間

2010 年より実施

活動の様子

YES for ESD 2012 交流会 YES for ESD 2012 交流会

ESDの視点

YES for ESDにおけるESDとしての視点は大きく3つある。第一に、本校のイニシアティブに基づいて、アジア太平洋地区のユネスコスクールとパートナーシップを締結し、単発的なイベントではなく、継続的な学習活動をめざしている点である。第二に、テーマ設定である。YES for ESDに参加する学校はみな独自にESDを展開している。各国の取り組みの最良の部分を凝縮することはもとより、とりわけ東アジア地域が抱えるグル―バルな問題に生徒たちの目を向けさせるために、ESDの理念との対応関係を重視してテーマ設定を行っている。ESDの理念を各国が直面している具体的な諸問題と照らし合わせて理解する。そのうえで、その問題が他国ではどのようなかたちであらわれているのかを理解する。さらに、さまざまな差異の持つ意味を重視しながら、共通の課題を設定しなおす。そして、その共通課題に対して私たちがどのように向き合っていくべきなのかを考える。以上が学習過程である。テーマ設定のみならず、学習過程においてもESDの理念が貫かれていると考える。第三としては、教育的効果の高さである。一言でいえば、この取り組みに参加した生徒の満足度が高いことである。ある学習活動のもつ意味を評価する場合、大事なことは、学習者の人間的な成長や発達にどのような影響を与えたのか、ということである。その後の学習活動につながる「核」を学習者が自らの力でつくるということである。したがって、ある取り組みの終わりは、新しい学習のはじまりである。持続的に学び続ける力の育成が21世紀のアジア太平洋地域の市民的素養の形成へとつながるのである。YES for ESDの取り組みは、現在についての歴史的社会的理解を深めながら、その眼は未来、すなわち21世紀の世界をどのように構想するのか、そのためにどのように生きるのかという問いに向けられていると考える。

対象者の変化

2012年は、2011年の交流がやや受け身であったことを反省し、生徒が主体的に動くように働きかけた。その結果、単なる「交流ごっこ」の域から抜け出し、一人ひとりが地球市民としてどのように感じ考え、そして行動するのかということに踏み込んだ話し合いができた。いわば、地球市民としての素養が涵養されたと言える。

改善点

本取り組みを経済的な面からみれば、奈良女子大学や同僚による支援はもとより、とくに本校の同窓会と保護者からの寄付によって支えられている。たとえば、今年についていえば、総予算が180万円をこえている。財政的な厳しさが増す中、この取り組みを継続するためには、財政的な支援を安定的に受けられるための説明責任を果たす必要がある。この点については、私たちにはまだまだ足りないところがあるにも拘わらず、取り組みの意義を汲み取っていただき、今後も継続的に実践していくべきプログラムであると判断して支援してくれる理解者に恵まれている。

その他

今年度のYES for ESDの取り組みについては、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟と三菱東京UFJ銀行による「ESDアシストプロジェクト」より助成金をいただいている。

団体概要
団体名 奈良女子大学附属中等教育学校
住所 〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町1-60-1
電話番号 0742-26-2571
担当者名 鮫島 京一
e-mail
団体URL http://www.nara-wu.ac.jp/fuchuko/
プログラムのURL http://www.nara-wu.ac.jp/fuchuko/YESforESD/12/YESforESD2012.html

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