外国人母子支援ネットワーク形成事業では、9月20日にフィリピン領事館と支援NPOの懇談会を実施いたしました。
フィリピン領事館からは、インペリアル副領事、そして昨年度の研究会にもご参加いただいた、領事補佐のロシリンさん、國吉さんにお越しいただきました。またNPOの他、中央区保健福祉課、社会福祉協議会、民生委員、南小学校などからご参加いただき、24名の懇談会となりました。
懇談会では、まず領事館が受ける相談内容としてよくあるケースをインペリアル副領事からご紹介いただきました。
日本での行政手続きをどうするかわからない、DVや離婚など問題が発生したときにどこに相談に行くかわからないといったことや、人身取引の問題、教育や医療情報などの不足などの相談が多いとのことです。
続いてNPOや行政がフィリピン人支援に際して抱える課題の共有と領事館への質問を含めた意見交換をしました。フィリピンコミュニティ支援での課題として、在留資格証明、離婚後の手続き、日本の学校に通う子どもの対応、コミュニケーションや文化理解の必要性など、いろいろな内容が出されました。
また、領事館からは、個別のケースに対応は難しくとも、各フィリピンコミュニティや必要な機関につないで対応していることや、フィリピンの法律と関連した手続きについても教えていただきました。
インペリアル副領事からは、「いろんな形でフィリピン人を助けていただいていること、特にフィリピン人母子を支援しようということが伝わり、領事館としても非常に嬉しく思っております」とのコメントをいただきました。
参加者からは以下のような感想をいただきました。
「領事館とNPO等がうまくつながり、問題の解決に結びついてほしい」
「深刻な事例も多いことに驚いた」
「色々な立場の人がフィリピン人移住者たちと関わりを持とうとしていることが分かり励みになった」
参加くださいました皆様、ありがとうございました。
この懇談会でもご案内しましたが、来年2月ごろにフィリピンコミュニティ向けのセミナー・相談会を計画しており、フィリピンコミュニティのメンバーに対する、日本で生活する上での情報提供ができればと考えています。内容は母子支援に重点を置き、その他、在留資格、労働、暴力などの問題についても扱いたいと思っています。フィリピン領事館・NPO・行政が連携して、よりよいコミュニティ支援ができるよう準備してまいります。
具体的内容が決まってきましたら、またお知らせいたします。
本件を含め、外国人母子支援に関連したご意見ご要望がありましたらお寄せ下さい。
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